体内でつくられ、排泄される便。その中身は何なのか考えたことはありますか?
ここで問題です。
「良い便」の成分の割合で正しいのは、次に示す3つのグラフのうち、どれでしょう?
答えは
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
(3)
なんと、「良い便」に最も多く含まれているのは水分でした。一方、食べもののカスは5~10%しかありません。これはちょっと意外ですね。
さらに注目したいのが、水分でも食べもののカスでもない「その他」です。実はこれは「古くなった腸の細胞」や「腸内細菌」です。食べものの栄養や水分を吸収する腸の細胞は、常に新しくつくり変えられています。古くなると、皮膚のあかのように自然にはがれ落ちて便になり、身体の外に出されます。その量は1日に約20g(10円玉4~5枚分の重さ)にもなります。
また、人間の腸の中にはたくさんの腸内細菌がすんでいますが、その一部は便として身体の外へ出されます(こちらも1日に約20g)。
このように、便は不要な食べもののカスを捨てるだけではなく、腸の細胞や腸内細菌を新しくすることにも役立っているのです。
トイレで流す前に便を観察してみましょう。毎日の小さな変化に目を向けることは、身体からの声に気付くことにつながるかもしれません。
【参考資料】
・『ウンチのうんちく』左巻健男(PHP研究所)
・『うんことカラダ』石倉ヒロユキ(偕成社) 他